セットアップ 第一: Jake Hicks
執筆者:Jake Hicks
光がすべてを決める。その形づくり方が、ショットを定義する
このシリーズでは、フォトグラファーでありライティングスペシャリストのジェイク・ヒックスが、彼の代表作を生み出したライティングセットアップを徹底解説。
シンプルな二灯構成を、ケルビンカラーで映画のような世界観へと変えていくプロセスを余すことなく紹介します。
ポートレートはもちろん、ファッションやエディトリアルを撮るクリエイターにとって、色とコントラストの概念が一変するテクニックが詰まっています。
使用キット
Profoto L600C x2

解説
今回紹介するのは、この日のセットアップの中でも特にシンプルで、サッと準備できる組み合わせです。必要なのは、ライト2灯とごく一般的なライティングアクセサリーだけ。
まずはモデルの後ろに大きめのソフトボックスを配置します。ここでは Profoto Softbox 4' Octa Silver を使っています。
この後ろのライトには、しっかりと暖かい色味を出したいので、ケルビン値を低めに設定します。僕は L600C のベース 2000K を使用しています。

次に、もう1灯の大きなライトを自分の後ろ側に配置します。ここでは アンブレラ ディープ ホワイト XL を使っています。正直、この特大アンブレラが生み出す包み込むような光は本当に美しく、開いて点灯した瞬間にその違いが分かります。
このライトには、先ほどとは対照的なケルビンカラーを設定します。今回は、新しいライトヘッドがどこまでケルビンを振り切れるのかを試したかったので、この L600C を最大値の 15000K に設定しました。先ほどの 2000K とは真逆の色温度です。

本当にこれで完成です。あとはカメラをセットして撮影を始めるだけ。
ここでのポイントは、自分が気に入るケルビン値(ホワイトバランス)にカメラを設定することです。
まずは中間くらいの値から試すのがおすすめです。そうすると、モデルの後ろに置いたライトは温かいオレンジとして映り、あなたの後ろに置いたライトは少しクールなブルーとして表現されます。

定常光 & フラッシュについて:このセットを撮影したとき、2台の L600C はどちらもフラッシュモードに設定していました。とはいえ、撮影中はずっと定常光を点灯させて、ライトの当たり方を確認したり、ピント合わせをしたりできるようにしてあります。シャッターが切られた瞬間だけ、L600C がフラッシュとして発光します。
こうした理由のひとつは、モデルへの負担を減らすためです。彼女の正面には巨大なアンブレラがあり、そのライトが常にフルパワーで照射されていたら、すぐに眩しすぎて辛くなってしまいます。そこで、定常光は低め、フラッシュは高めに設定することで、モデルを不快にさせずに、しっかり明るい写真を撮れるようにしています。
