ジョン・ゲーヴェン氏と挑む、写真の新しいカタチ

執筆者:Shannon Sharpe

世界にひとつ、ジョン・ゲーヴェン流ポートレート。逆境を力に変え、独自のスタイルを築き上げた写真家ジョン・ゲーヴェン氏。
光で魂を描き出す、その圧倒的な世界観を体験しよう。

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ポートレート写真家ジョン・ゲーヴェンが初めてProfotoのクリエイティブラーニングハブ Share the Light, 
に作品を投稿したとき、彼はそれがコンテストだとは知りませんでした。受賞の通知を受けて初めて気づいたのです。「ただ、自分の my work を見せる場だと思っていました」と彼は語ります。
 
その挑戦が特別なのは、ジョンが一度もカメラを手にしたことがないからです。19歳のとき、ダイビング事故で体の90%以上が麻痺し、手や指を動かすことができなくなりました。しかし、友人が趣味で写真を撮る姿を見て、ジョンは写真への情熱を抱きます。あとは、その夢を叶える方法を見つけるだけでした。
ジョンはエイントホーフェン工科大学と協力し、3年間で50人の学生とともに改良スタジオを構築。ついに、モバイルロボット三脚にデジタルカメラを搭載し、ケーブルレリーズを口で操作して初めての一枚を撮影することに成功しました。

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心をつかむ瞬間。

ジョン・ゲーヴェンが本当に愛しているのは、シャッターを切る直前の一瞬です。
「ライティングと被写体の組み合わせが魔法を生み出すかどうか、その“わからなさ”が好きなんです」と彼は語ります。
ジョンは、その魔法を生み出すために独自のアプローチを築き上げました。
「撮影するすべての人と関係性を見つけるようにしています」と彼は説明します。
それが被写体の心をほどき、ありのままの個性を引き出すのです。

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たとえば、サッカーチーム「ヘルモンド・スポルト」の選手を撮影したとき。ジョンは、彼らがアスリートとして心を閉ざしがちだと感じていました。
「子ども時代や好きなものなど、個人的だけど簡単な質問をしました」と彼は語ります。
すると、会話が生まれ、心が解き放たれ、壁が消える。結果は、ありのままを映し出す本物の写真です。

さらにジョンは、身体的なアプローチも取り入れています。
「私は必ず、被写体を座らせて撮影します」と彼は言います。
特別な“ぐらぐらする椅子”を使うことで、被写体はバランスを取ろうと動き続け、姿勢を調整します。
その自然な動きが、魅力的なボディラインと角度を生み出すのです。

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光を見つける。

ジョン・ゲーヴェンには正式な写真の教育はありません。しかし、撮影を始めた瞬間から、光を操ることの重要性を理解していました。
「最初の頃、すぐに Profoto のソフトボックス、ビューティーディッシュ、ハードボックス、フレネル、スヌートなど、さまざまな機材を購入しました」と彼は振り返ります。
「カメラの扱い方を学んだわけではなく、光の扱い方を学んできたんです。」

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光でつながる、心の奥へ。

ジョン・ゲーヴェンが被写体との深い絆を捉える鍵は、光を操ること。
大切なのは、考えすぎないことだと彼は強調します。決まったルールはなく、撮影ごとに異なる。ジョンは光に導かれるままに進みます。
「光で遊ぶのが好きなんです」と彼は語ります。
それは、厳密なガイドラインがある依頼でも、自由な解釈が許される撮影でも同じ。
「光の操作を何度も練習してきたので、クライアントからブリーフを受けたら、直感と感覚で挑みます。写真には本能とフィーリングが欠かせません。自分だけのスタイルを生み出せるんです。」

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ジョン・ゲーヴェンは、この信念を仲間にも伝え続けています。
「スタジオフォトグラファーにとって、光ほど重要なものはありません」と彼は語ります。
だからこそ、ジョンはProfotoの機材だけを選びます。

 ProHeadssoftboxes そして間もなく導入予定の B10X Plus, などがその代表例です。「ジェネレーターのパワーで4灯同時に使えるのは理想的です。それぞれのProHeadを繊細に調整できる、その自由度が好きなんです。」

そして、仕上がりは―心を揺さぶる写真。「作品がすべてを語ります」とジョンは言います。「好きになるかもしれないし、嫌いになるかもしれない。でも、あなたの心に何かを残せるなら、それで十分。私が生み出したものは、すべてこの素晴らしい光とともにあります。」

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ジョン・ゲーヴェンのライティングセットアップをもっと知りたい方は、Profotoの Share the Light。さらに、彼の舞台裏を覗くなら Youtubeでチェック!