新世代のライト:ゲームチェンジャー L600C

執筆者:Jake Hicks

カラーを武器にするフォトグラファー

ロンドンを拠点に活動するエディトリアル/ファッションフォトグラファー、Jake Hicks(ジェイク・ヒックス)
彼の写真を象徴するのは、スタジオで生み出される大胆で鮮やかなカラーポートレートです。しかも、その表現の多くは撮影時にカメラの中で完成されるという点が特徴です。

カラージェルを使ったライティング表現の第一人者として世界的に知られるJakeは、商業撮影を行う一方で、常に満席となるワークショップの講師としても活躍しています。
そして彼の撮影哲学は、常にシンプルです。

「スキルは画面ではなく、カメラの中に残すべきだ。」

その哲学に完璧に応えるのが、Profoto L600C です。色表現、クリエイティビティ、そしてライティングの完全なコントロール。L600C は、Jake の撮影スタイルに理想的な LED ライトです。

Profoto L600Cとの出会い

今回、私は Profoto の最新LEDライト「L600C」を実際に使用する機会を得ました。これまで20年以上ストロボを使って撮影してきましたが、LED ライトを本格的に使い始めたのは比較的最近のことです。しかしここ数年でLEDライトは大きく進化しており、Profoto がこの分野でどのようなライトを作り上げたのかを試せることに、非常に期待を感じていました。

今回使用するライトは初めてでしたが、事前に詳細なスペックや豊富な機能についてはしっかり確認していました。撮影ではどんなテストを行い、どのようなライティング表現を試したいかについて、すでに明確なイメージを持って臨むことができました。

圧倒的なケルビンレンジ

Profoto L600C は、クリエイターの表現力を大きく広げる、驚くほど多機能な LED ライトです。トリプルホワイトチップを採用し、2000Kから15000Kまでの圧巻のケルビンレンジを実現。これほどまでに広い色温度を自在に操れるライトは希少で、私自身もこれまで多くのケルビンシフトを活用してきましたが、このレンジが生み出す色のコントラストには大きな期待を寄せていました。

 

圧倒的なカラーバリエーション

L600Cは、1600万色以上もの膨大なカラーパレットを自在に操れる撮影用LEDライトです。これまで私はカラージェルを愛用してきましたが、それでもストロボで扱える色はせいぜい20色ほど。
しかしL600Cなら、これまでの常識を超える多彩なカラーが一台で思いのまま。これだけ豊富な色が手元に揃うとなれば、どんな表現が生み出せるのか、その可能性を探るのが楽しみで仕方ありませんでした。

 

連続スペクトルとフラッシュ、どちらも使える新しいLED

L600C & L600D の大きな特徴のひとつが、連続スペクトルだけでなく“フラッシュ的な使い方”も可能な点です。
といっても、従来のキセノンランプを使う本格的なフラッシュとは異なり、LED を瞬間的にパルス発光させることでフラッシュのような効果を生み出す仕組みです。

もちろん、この LED パルスは伝統的なフラッシュほどの出力はありません。また、1/4000秒のような超高速のフラッシュデュレーションにも及ばないため、激しい動きを完全に止めたい場合は従来型のフラッシュが必要です。

しかし、LED でここまでの瞬間的なパルス発光ができるのは非常に珍しく、私が知る限り1600万色以上の全カラーでフラッシュできる LED は L600C だけ。さらに、どのライティングアクセサリーを装着してもこのカラーフラッシュを活かせる点は、私にとってまさにゲームチェンジャーでした。
この新しい表現の可能性を試すのが、本当に楽しみで仕方ありませんでした。

 

環境光とのミックスライティング

最後に、L600C & L600D が環境光の中でどれだけ自然に馴染むのかを試してみました。一般的に LED ライトは動画用途としてのイメージが強いですが、600W のパワーがあれば静止画撮影でも十分な明るさを確保できます。

そして何より、周囲の光量に合わせて出力を微調整しやすいのが LED の大きな利点。定常光はフラッシュに比べて非常に暗いことが多く、両者を混ぜるのは難しいのですが、L600C & L600D ならスムーズにバランスを合わせられます。スタジオにあった環境光と組み合わせてテストしたところ、新しいヘッドがどれほど使いやすいかをあらためて実感しました。

 

セットアップ

撮影を加速させるスピードと使いやすさ

今回の4つのセットアップは、どれもまったく異なるライティングでした。
クリーンなケルビンベースのルックからフルカラー、さらにフラッシュと連続光を組み合わせた長秒露光、そしてスタジオ奥にある環境光を活かしたシーンまで、非常に幅広い表現を一日で撮影しています。

しかも、同時に映像クルーが密着しており、ただのドキュメンタリーではなく、各セットアップをその場で解説しながら、トーキングヘッドやBロールまで撮影するというタイトな進行。
それでもすべてをワンデイでこなせたのは、L600C & L600D が本当に扱いやすい LED ライトだからです。

巨大な LED ライト特有の重さや、電源ブリックの取り回しに悩むこともありません。
ソフトボックスに無理やりジェルをガファーテープで貼る必要もありません。
フラッシュ用と連続光用のライトを複数セットする手間もありません。

すべてがスムーズに進んだのは、この新しい L600 シリーズが「使いやすさ」を徹底的に考えて作られているからだと実感しました。

フォトグラファーにとって理想的なハイブリッドLED

L600C は、私の撮影における一石二鳥とも呼べる存在です。1600万色以上のカラーと圧倒的なケルビンレンジを、ジェル不要で直感的に操れる自由度。

そして何より、ストロボ使い(ほぼ魔法使いみたいな人たち)が慣れ親しんだシングルモノブロック設計。このおかげでセットアップは驚くほどスピーディー。まるで呪文をひとつ唱えるだけで光が整うような感覚です。

600W の出力は多くのスタジオ撮影で十分すぎるパワーがあり、今回の撮影でも30〜50%程度の出力で対応できました。

LED なのにフラッシュできる上、すべての色でそして何よりも革新的なのが、LED でありながらフラッシュ発光ができること。フラッシュと連続光、両方のメリットを1台で実現し、しかも1600万色以上すべてのカラーやケルビン設定で発光できます。さらに、Profoto のどのライトシェーピングツールにも対応しているため、ソフトで柔らかな光から、スポットのような硬い光まで、思い描いたライティングをシームレスに作り出せます。この利便性、柔軟性、パワーを兼ね備えた LED ライトは業界初であり、おそらくこれこそが、今後のスタンダードになっていくと確信しています。